2023年8月例会報告

日時:8月30日(水)18:30~21:00

会場:諫早商工会会館・Web

テーマ:135万の借金からダイバーシティ経営へ

報告者:(有)システム空調 代表取締役 下釡 寿彦会員(長崎出島支部)

出席者数:37名(会員26名(うちWeb1名)、ゲスト4名、他支部6名、事務局1名)

初めに、座長の中村代表理事からダイバーシティ経営に留まらず、「人を生かす経営」を実践していくための人を生かす経営4 委員会活動に通じる報告になっていると紹介がありました。
聞く前から抱いていたワクワク感は、下釜さんの社員さんに対する「家族愛」と周囲からの「学ぶ姿勢」が随所に感じとれ最後まで止まることはなく、多くの学びと気づきを得ることができました。
勤めていた会社の倒産をきっかけに35 年前(当時25 歳)、135 万円の借金をして、元同僚2 人とともに3 人で創業されました。創業当時「いつまでもつとやろ」といった周囲の言葉に仕事のスイッチが入り、毎年業績は右肩上がり。正社員の離職率はゼロ。その理由は下釜さんの「人」としての姿勢だと感じました。
取引先が倒産し苦難に遭遇した時でも、「今までありがとう」と言える「人」です。「障がい者を雇用して困ったことは?」という質問に「困ったことはない。」と答える「人」です。「障がい者とか健常者とかではなく、だれもが持つ特性、器用とか臆病とか。できるまでの時間は違うが、できるまで見守ってあげる。成長させようと思う」と笑顔で話される下釜さんはまさに「家族を思う親」のようでした。
現在、2 人の障がい者を雇用されています。最初、実習で受け入れる時は、雇用につながるどころか、危険を伴う仕事なので実習を受け入れることも戸惑っていましたが、3 週間の実習を実施するなかで、トライアル雇用をしたいという気持ちに変わり、入社が待ちきれなく卒業式にこっそり参加されるほどになりました。入社後は、コミュケーションを取るために、仕事を離れて釣りに行ったり、社員がしているスポーツのルールを覚えたりなど、自身が行動し学ぶことも惜しまれません。
このような下釜さんの「人としての姿勢」が社内に浸透していることを感じました。
グループディスカッションは、「どうすれば社員が生き生きと、長く働き続ける会社づくりができますか?」というテーマで行われました。
グループ発表では、下釜さんの人柄に感銘を受け、社員の成長を見守り、愛情をもって寄り添いたいなどの意見が出されました。
私も、例会に出席して自分なりの「人の姿勢」はどのようなことか、今後どのように行動するか考えることができました。それに近づくために人を生かす経営4 委員会活動を積極的に実践していきたいと思いました。また、今後も例会に出席して学びを深めていきたいと思います。ありがとうございました。
(文責 津田 豊美)